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2008年11月 4日 (火)

イサム・ノグチのアカリ

アカリ、あるいはAKARI。
日系の彫刻家、イサム・ノグチが
1950年代に初めて世に出した照明だ。

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おもしろいのは
岐阜提灯の技術を使っていること。
製造を担当しているオゼキは
19世紀から岐阜提灯を手がけているところで
特徴はひごを継いでいって
1本にして
それをらせん状に巻いて骨組みを作ること。
そこに和紙を貼っていく。
この構造だと頑丈なのだそうだ。
提灯を自ら光りを発する彫刻に見立てた
イサム・ノグチは
あらゆる試みを行い
中には四角や
ほとんど骨組みが入っていないものまで
手がけている。

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「アカリがほかのコピー商品と違うのは
下の開口部が小さいところ。
ここからひごを巻いて形を作るのに使った
木型を抜くのですが
大きくしては美しくないですから
どうやって木型を抜き出したのだろうって
思われるぐらいの小ささが
生産者としての誇りです」と
オゼキのひとは胸を張る。
でも四角を作ったときは
ひごが折れて困ったそうだ。
それはそうだろうと思う。

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発売時は「白い提灯なんて
葬式のときみたい」と拒否されたアカリだが
いまはどんなスタイルの部屋にでも合うと
人気が続いているのだから
おもしろいものだ。
これを今週の「週刊朝日」の連載でとりあげた。
「ノグチ先生は
香川に行く前に岐阜に寄られて
出来具合をチェックして
気に入らないと
次の日までに直してほしい、とおっしゃりました。
もちろん命令は絶対ですから
職人ともども必死でやりました」と
取材の時にオゼキのひとが語ってくれた。
生で聞く
歴史的な証言だ。
いい和紙が手に入らなくなってきたのと
和紙を細かく切って貼れる職人も
少なくなってきたそうだ。
そのうちアカリにも
ギターのように
ビンテージものが生まれるかもしれない。

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