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2008年5月31日 (土)

ピカソの一側面

ものごとにはいろんな側面がある。
たとえば絵。
絵画史の流れの中で解説することも出来るし
作者の人生における位置づけから解釈することも。
また「名画」ともなれば市場価値というのも
絵画を語るときのひとつの基準。
その3つめの要素であるが
先日、サザビーズがロンドンでのオークションを前に
出品作の一部を見せてくれた。
これがおもしろかった。
今回は印象派とモダンアートがテーマということで
1901年のピサロの作品からはじまり
レバスク、ユトリロ
そしてピカソやマグリット、ジャコメッティまで
いろいろ並べられた。
ピカソは「銃兵」と名付けられた大きな絵で
解説してくれたイギリスのサザビーズ社員によると
絵が描かれたは1968年10月2日。
あっというまにピカソは描きあげただけあって
迷った筆跡もない、ということ。
これは衰えていく自分を
力強い兵士のポートレートに託したためで
その思いが強烈だったから
すぐに描けたのでは、ということだった。

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いまはモダンアートが流行っている流れのなかで
ピカソの人気は根強いのだそうだ。
推定落札価格6億から8億4000万円。
僕たちはそんな驚くべきことを聞きながら
マチョイズムも強かったであろう
ピカソの絵画世界のおもしろさについて
いろいろ考えさせられた。
日本人に理解しにくい点が逆に興味ぶかい。
今度本を読んでみよう。
これも絵画のもつまたひとつの魅力だと思う。

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2008年5月30日 (金)

働きもののナイフ

目利きはレストランのどういうところを見るんですか、と
カーセンサーエッジ誌の編集から聞かれて
まあ自分のことは目利きとは思わないけれど
ナイフでこの店は肉に力点を置いている店かどうか
わかることもありますね、と答えたら
意外におもしろがってくれた。
たとえばフランスのライオールのナイフ。
羊の脚をかたどったシェイプに
働き者のシンボルともいわれる蜂のアイコンが
添えられている。

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じつによく切れる。
切れすぎて皿がキズだらけになるほど。
もうひとつ魅力があって
コレクションの対象としておもしろいこと。
いろいろ集めたいとずっと思っている。
そんなナイフ。

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2008年5月29日 (木)

走るAV

走るナントカ、というのが
昔からのクルマの形容詞。
F1のことを走る実験室とか
そんなふうに言ったり。
このあいだミニバンで売れ行きナンバーワンの
トヨタ・アルファードがモデルチェンジ。

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その試乗会に行った際
5.1チャンネルによるDVD鑑賞を
体験させてもらった。
後席に座って天井から出ているモニター画面を見るのだが
「キルビル」で栗山千明がぶるんぶるんと
鉄球を振り回す際の空気の振動音とか
「英雄」でトニー・レオンが
ぐるりと並べられた木の板を切るときの
木がビビッと割け
次にカラカラカラ~と崩れる音とか
そんなものがものすごくビビッドに聞こえるのがわかった。
止まった状態で鑑賞したのだが
立派な作りのシートと相まって
これはまるで車輪のついたAVシアター。
ひょっとして
いまのひとのクルマの使い方として
走らずにDVDを観るのもフツウかも。
そんな気にまでなった。
いややっぱりクルマなので
少なくても走るAVルームであってほしい。
なんだか少し不思議だが。

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2008年5月28日 (水)

ランチ1週間その111

先週のランチ報告です。
日曜日はAERAの出張で大洗。
海岸にあるリゾートアウトレットなるところの
「サンクゼール」(本店・長野)でカレーライス。

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ここはプリザーブをはじめ
さまざまな保存食品を作っているところで
東京でも見かける。
ここのお店もりっぱな構えでした。
でもカレーはフツウ。
帰りに水戸の駅で買った納豆弁当のほうが
インパクトがありました。

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見かけはかわいいが
納豆好きでないと
絶対食べられないほど香りは強烈。
電車の中で納豆が糸を引いて
それがふわふわと漂うのに困りました。
隣にひとがいなくてヨカッタ!
月曜日は出張で名古屋へ。
名古屋のホテルに勤務していた友人から
ひつまぶしならここ!と
当日の朝ナイスタイミングでメールをもらったので
ガスビル下の「しら河」へ。

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東京のひとには食べやすい、と
Kさんは書いていたが
地元のひとでいっぱいだった。
味はたしかに濃すぎず食べやすい。
おなかいっぱいになった。
火曜日は出張、が大雨で中止に。
東京駅前新丸ビルにはいった「うりずん」で
ゴーヤチャンプルー。

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ゴーヤと島豆腐とたまごの
シンプルだけれど奥深いなあと思わせる味。
ジューシーという沖縄ふう混ぜごはんや
酢のものなどいろいろついて1260円。
うりずん、グッドだ。
この日は下取材をかねて
赤坂の「ビキニ」でガスパチョ(1200円)。

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たまごがおもしろいが
これは同店のプロデューサーを務めた
スペイン人シェフが
子どもの頃食べていたレシピの再現らしい。
のどにややイガイガ感が残るので
オリーブオイルの個性か確認したところ
シェフによると
夏のトマトは酸味が出てきて
このようになるとか。
冬のほうが甘いんですよ、ということだった。
水曜日はトヨタの新型アルファードの試乗会で河口湖へ。
ハイランドリゾートのレストランでかつカレー。

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かわいく見えるが
けっこうボリュウムがあるもの。
かつに少しカレーをかけながら食べて
あとでカレーライスだけ食べました。
この食べ方、ヘンでしょうか。
木曜日はまたまた新丸ビルの「うりずん」で
「沖縄すば定食」(945円)。

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そばではなく「すば」と発音するこれは
灰汁をまぜこんだ
独特のぼそぼそっとした食感。
そばなのか、うどんなのかハッキリせい!とは
知人の沖縄通の発言。
こちらにもジューシーがおまけについてきます。

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2008年5月27日 (火)

無名だが美しい

世の中には
アノニマスデザインとか
スーパーフラットという言葉がある。
前者はいいデザインだが
誰がデザインしたかわからないもの。
世にあるスプーンとかコーヒーカップとか。
50年代のフェラーリなども
空気取り入れ口とか美しい細部を持つが
みな現場でエンジニアが必要に迫られて
造型したのだとか。
これなどもそうかも。
スーパーフラットは
家具も角砂糖も
美しければデザインとしては等価値という考え。
そして僕としてはこれに加えて
第3の無名なグッドデザインというのがあると思う。
誰がデザインしたかわからないけれど
そのひとは明確に美を意識していたことがわかるもの。
代表例がシェーカー家具だ。
アメリカのシェーカー教徒が
19世紀から20世紀の初頭にかけて
当初は共同生活を送る自分たちのため
後半は生活費をかせぐために作っていた家具。
僕はかつてアメリカで
彼らがかつて住み
いまは観光客に開放されている
シェーカービレッジを見学したことがあるが
日本人の美意識にびびっとくる
質素で簡便で素材のよさを活かした
その実物を目のあたりにして感心した記憶がある。
このシェーカーの椅子がキットでも販売されているので
今週の週刊朝日ではそれをとりあげた。

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趣味としての椅子づくり、いいでしょう。
座面も自分で布テープを組んでつくる。

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ニスを塗るのも自分。
機能的であるかぎり美しくしない理由はない、と
夫婦すら否定するほど厳格な
シェーカーのひとたちも考えていたとかで
農閑期の冬に一所懸命美しい家具を作るべく
努力していたんだなあと
実物に接しているとけっこうジーンとくる。
そういえば北欧家具も
このあたりからインスピレーションを得ているらしい。
日本でまた流行らない理由はない。

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2008年5月26日 (月)

何を持ってく?

おみやげっていろいろだ。
相手に喜ばれるものはさまざまだが
僕の場合
海外に住む友人に喜ばれるのは週刊誌だった。
あと日本のスーパーで売っているような
カワイイお菓子も受けた。
欧州だとポッキーとかもかなり人気なのだそうだ。
先日、シンガポールのコンラッドで広報として働く
Kさんが帰国
コンラッド東京で遅めの朝食を一緒に。

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モンキーバナナがあったのでつい……

そのときKさんがくれたのは
海南チキンライスの素。
チキンの煮込むスープと
ライスを炊き込むフレグランスオイルと
チリソース
しょうがソース
ブラックビーンソイソースがセットになっている。

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これは嬉しい。
シンガポールの雰囲気までパッケージされている気がするし
好きな食べ物だし。
ロンググレインライスを手に入れて
さっそく作ってみようという気に。
週末の楽しみまでKさんはくれたのだ。

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2008年5月25日 (日)

ぐちゅぐちゅとは

このあいだ知り合いの放送作家Wさんと
麻布十番の和食店Yで食事をしたとき
驚くべきことを聞いた。
茶碗蒸しは元来汁物の扱いなので
ぐちゅぐちゅにかき回して
飲むものらしいですよ、と。
そのとき僕たちは
へえ、知らなかったですねえ、と話しながら
ふつうにスプーンで食べたのだけれど
後日、白金高輪の「福わうち」に
外資系高級スポーツカー日本法人で広報を務める
Iさんと行ったとき
白子の茶碗蒸しを頼んだので
そのことを思い出した。
最初「またまたあ」と一笑に付したIさんだったが
ご主人に確認してくれたところ
そのようなことを言うひともおられますね、と
言われた。
いずれにしても僕たちはそこで
ぐちゅぐちゅを実行してみた。
そして汁物のように口をつけて飲んだ。

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偶然か福わうちの茶碗蒸しの容器には
持ちやすいように「耳」がついている。
悪くはないが熱い。
これがこのときの結論だ。
まだ解決しない茶碗蒸しのハナシである。

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2008年5月24日 (土)

ないものねだり

積ん読(つんどく)という言葉がある。
本を買ったものの
読まずにためてしまう状態をいう。
つんどく、もうひとつある。
プラモデルだ。
作らずに箱のまま
家に積んでるひと、少なくないのでは?
僕はそのひとりです。
飛行機プラモが多いな。
いまデスクのまわりをぐるりと見回すと
エアフィクスのタイガーモス
ガレージメーカー、ウィリアムズの
ジービーとウィーデル・ウィリアムズ
やっぱりガレージ系の
ポール・K・グイロウのライト・フライヤー……。
そんなものが積んどく状態。
それでも作ってやろうと
思っているひとのために
先ごろタミヤ
プラモデルファクトリーなるものがオープン。
ここではプラモデルの販売のみならず
作業机、カラースプレイ台、撮影スタジオ
そして作り方を教えてくれるひとまで揃っている。
それを今週のカーセンサーエッジで取材した。

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ありがたいのは
作業机の使用は時間料金だけ払えば誰でもOK。
「作りかけのプラモデルが家にあるひとは
どんどん持ってきてここで作ってほしい」そうだ。
失敗したなあ、と思って
途中でほおってあるようなものも大歓迎だそうで
うまく修正できるか
そんなところも相談に乗ってくれる。
昔はかならず近所に1軒あった
プラモデル屋のかわり、と思って欲しいとか。
たしかに僕が小学生のときは
「モデルエース」なる店に自転車で行っては
いろいろ教わっていた。
でも「オガワくん作ったもの持っておいで。
みてあげるから」と言われても
恥ずかしくて持っていけなかった。
いま思えば習っておいて損はなかったかも。
だから今度いちど港北にある
この店に行ってみようかと思い
ここでタミヤのフィーゼラーFi156Cを購入した。

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ディスプレイでも「お手本」が飾ってあった。
僕の趣味とは違う仕上げだけれど
さすがうまい。

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とくにタミヤのキットは
飛行状態と着地状態で
サスペンションが仕組まれた主脚の
開きかたが変わるため
そのパーツが2種類用意されているという凝り方。
プラモデルを完成させるのには
時間がかかるけれど
いままたやってみるのも悪くない。
子ども時代はお金さえあれば
いろんなプラモデルが作れると思っていた。
大人になった今は根気がなかなか……。
プラモデルを楽しむには
いつもなにかが欠けている?

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2008年5月23日 (金)

らせんのようなイームズ

流行はらせんのようなもの、という。
同じようなところに戻ってきて
上に(下に?)進んでいくのだ。
家具でいうと
チャールズ・イームズの家具など
その典型だろうか。
彼が50年代にアメリカの家具メーカーのために
デザインした製品の数々
このところの椅子ブームに乗って人気がでて
多くのファンを獲得しているのだ。
ちょっと前はイームズの合成樹脂の椅子なんて
表面がぱきぱきにヒビ割れていて
脚が錆びている
そんなイメージだったのに……
変わったものだと感心。
そのイームズが撮った写真の展覧会が
6月8日まで六本木のアクシスギャラリーで
開催されている。

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写真というのはスナップで
日常風景を映したものや
椅子の生産現場を撮ったものが多い。
レセプション会場で会ったデザイナーの渡辺かをるさんは
「写真1点1点をどうこういうより
アルバムの形で
コメントとともに読むのが一番いい」と言っていたが
なるほど~さすがデザイン界の大御所という言葉。
この展覧会を観ると的を射た発言とわかる。
僕はハーマンミラーのためにデザインした
DARチェアの座面だけが
ごろんと畳の上に転がっている写真が
妙な違和感をおぼえさせておもしろいと思った。
そのシーンの背景を想像する楽しみがあるからだ。
イームズとレイの夫婦が好き!というひとは
是非ご覧になるといいのでは。
先着2500名には「100の名言」というブックがもらえる。
22日から始まっている。
もう品切れだったら家具ブームはホンモノだ。

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2008年5月22日 (木)

ランチ1週間その110

先週のランチ報告です。
月曜日は三田の中国料理「菩提樹」へ。
ここは素菜料理といって
肉や魚をいっさい使わない料理で知られたところ。
僕は以前ちかくの三菱自動車の広報のひとに
連れていってもらった。
それでいてメニューにはたとえば青椒牛肉絲とある。
牛肉のかわりに大豆製品が使われていて
口に含んだときの香り以外はまんまそのもの。
すべてそのように料理が作られていて
とてもおもしろい店だった。
今回久しぶりに出掛けたところ
黒酢の酢豚なんてある。
どうやってあの大きな豚の塊を?と興味がわき
店のひとに訊ねたところ
「ふつうの豚肉なんですよ」との答え。
聞けば3年前に「ふつうの中国料理」に路線変更したそうな。
がくっ。
まあ、でもいろいろ事情があったんでしょう。
せめてもと漢方粥(900円)を頼んだのだった。

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味はフツーでした……。
水曜日は築地の「とんき」で
揚げ物盛り合わせ(1200円)。

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打ち合わせの途中で
Fさんにごちそうになる。
メンチかつ、とんかつ、海老フライと
盛りだくさん。
客の半分が女のひとというのに驚く。
僕たちが並んでいたときも
後から来た女性3人組が
「あれ、いっぱいよ。しようがない並ぼう」なんて。
木曜日は築地の「なかがわ」で天丼。

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昨日に引き続きFさんにごちそうになる。
揚げ物つづきであるが。
「みかわ」出身の若きご主人が作る天丼
つゆにたっぷりと浸しているが
くどさはいっさいない。
冷凍ではない海老で食べてみたいもの。
夜行くしかない。
金曜日は原宿の沖縄料理「藹々」で
ゆし豆腐そば(900円)。

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豚三枚肉や棒かまぼこを入れる
いわゆる沖縄そばに
おぼろ豆腐のような固まる前のゆし豆腐が入ったもの。
夏だなあというかんじでなごみます。
土曜日は新宿・十二社の台湾料理「山珍居」で。
春の名物に潤餅(ルンペア)というのがあって
それが5月いっぱいで終わってしまうので
慌てて出かけた。
滑りこみセーフ。

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北京ダックを巻くような潤餅皮に
もやし、にんじん、せり、でんぶといった
春の食材をいれて巻いた
台湾版クレープとでもいえばいいのか。
お皿ではなく「はい」と手渡され
それにかぶりつく。
これがうまい。
本当は旧正月の直後に
早く温かい春にならないかなと思いを馳せながら
ぱくぱく食べるものらしい。
聞くところによると
新鮮な野菜で作られない地方では
ゴマ化すためにこれを揚げ
それが一般的な春巻きになったとか。
そう聞きました。
それと汁ビーフン(1000円)。

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出汁に入った椎茸の香りがきいたもので
すっと身体に入る
やさしいかんじの一品。
おいしい。


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2008年5月21日 (水)

男の夢・床編

家が趣味です、なんて言えたらカッコいい。
たとえば壁塗りや床塗り。
ああいうことは、男には一種の夢なのだ。
もっとも
持ち家でなくても壁塗りは出来るらしく
賃貸でも特徴として
それをアピールする貸し主も増えているとか。
床だとそうもいかないが
もし幸運にも家を建てる機会に恵まれたら
この塗料、と決めているものがある。
ドイツのオスモ。
ほぼ植物油で出来ているのが特徴。
しかも浸透性なので
塗ったあとも木肌の感触が生きている。
それを今週の週刊朝日の連載でとりあげた。

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通常のペンキはウレタン系といって
木材の上にコーティングするタイプ。
すると出来上がりは
木の芯をもった合成樹脂製の物体というべきものに。
これは意外といえば意外だけれど
たしかにそのとおりだ。
処理するときも木材扱いではなくなる。
しかもオスモは塗っている最中の中毒性もほぼ皆無。
実際、塗り立てに鼻を近づけても
ほんのり甘ずっぱい香りがするぐらいだ。
よく伸びるのですいすいっと塗っていける。
施主の中には
自分たちで床を塗るひともいるそうだ。
まさに楽しさきわまれりだろう。
たかがペンキ、されどペンキであるのだ。

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オスモで塗った子ども用積み木

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2008年5月20日 (火)

プロと家庭の一線

プロの料理と家庭料理というのは
大きな隔たりがあり
家庭でレストランの料理は作れない
それと同様に
レストランでは家庭料理は出さない。
その境があいまいなものも中にはあるが
筆頭のひとつが豚のしょうが焼きだろうか。
レストランでも出すし
家でも作る。
でも豚のしょうが焼きってなかなか満足するものが
作れない
そう思いませんか?
おいしい豚のしょうが焼きとして
僕が好きなのが二子玉川のとんかつ屋さん「大倉」のもの。
それを今週の週刊ポストの最後のページにある
うまいもの探偵団でとりあげた。

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カレーはプラス100円でゴハンにかけてくれます

味がくどくなく
ほどよい厚さの肉には旨味がしっかりある。
ご飯も進むが
かといってご飯がなければ食べられないような
味の濃さではない。
取材させてもらったところ
肉はリブロースを使う
これがポイントだそうだ。
ところが目を皿のようにして観察したものの
作り方のほうはいとも簡単。
肉を炒めた鍋のなかに調味料を入れていくだけ。
それでいて
出来上がったものは
いまこうして書いていても
よだれが出てくるほどのおいしさ。
家庭料理にはまたげないプロの一線というのが
そこにあることを思い知らされる料理なのだ。

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2008年5月19日 (月)

無知ゆえの願い

もしも僕が別の人生を送れるなら
やってみたいことがある。
乗り換え案内とか
インフォメーションとかトイレとか
そういう標識のデザイン。
駅に行くと
それに対する情熱がめらめらと燃えてくる(^.^)
つい最近も上野駅で標識に迷い
誰かちゃんと仕事して!と強く思った次第。
出張でスーパーひたちという電車に
乗らなくてはならなかった。
事前購入した切符に記されていたのだけれど
京浜東北線のホームに降り立った僕には
どこにその電車が止まるか見つけられない。
どうやら東海道新幹線でいえば
「のぞみ」にあたるのが「スーパーひたち」
そこまではわかるのだが
東海道新幹線に該当するものはなにか
それがわからない。
誰かに聞こうとしたが
係員もインフォメーションも見あたらない。
結局、新幹線の乗り場まで行って確認した
すると常磐線のホームに行けばいいことがわかった。
別べつに同じ電車に乗ったひとも
すごい迷った、と言っていた。

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ひとこと「常磐線」とあればいいのに……

自分の無知を棚に上げているんだけれど
結局無知のひとのためのものが
サインシステムなので
やっぱりこんな僕にも使いやすくあってほしい。
空港で最もサインシステムが完成されているのは
オトゥル・アイヒャーがデザインした
フランクフルト空港と言われているが
たしかにターミナル間の移動のしやすさとか
ゲートの見つけ方とかで
他空港とは格段の差がある。
国籍に関係なく使いやすい。
自然に目的地にたどり着けるのだ。
それだけすばらしい理由は
アイヒャーが使い勝手を考えて
フォント(文字の形)、色、配置などを考えたから。
ようするに思いやりと情熱だと思う。
これに対して日本のサインシステムで
すごいと感心するものは皆無。
使うひとにやさしいなと思えるものも皆無。
サインシステムの重要性を理解して
男子(いや女子も同じ)一生の仕事とするに足るものがある
そう思って取り組んでいただけたら……。

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2008年5月18日 (日)

志ん朝と寝床と子ども

飛行機の中の娯楽はなんですか?
僕が海外に旅行に行く機会が多かったときは
機内での時間の過ごし方に知恵をしぼったものだ。
いちばん好きだったのは落語を聞くこと。
一時期はそんなわけで
iPodに古今亭志ん朝を入れては旅立っていた。
先ごろ志ん朝のDVDが発売された。
まず出たの上巻。
16話が収録されている。

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まだ入手したばかりで
とりいそぎ最初はこれから、と観たのは「寝床」だ。
義太夫が趣味のだんなと
それを聞かされることからなんとか逃げようとする
店子たちの様子をおもしろおかしく描写した作品で
志ん朝のものは
この超へったぴいな旦那による義太夫を
まるで兵器のように扱って話を作ったところに
腹を抱えて笑うほどのおかしさがある。
今回のDVDでも
知っているひとはよく知っている
蔵に逃げ込んだひとを追っかけていって
蔵の窓から「義太夫を語りこむ」という
真骨頂の部分が堪能できる。
おかしい。
いつ聞いてもゲラゲラ笑える。
でもちょっと解せない部分も。
DVDに収録されたものはそこで終わりなのだ。
「寝床」の寝床たるゆえん
最後に子どもが出てくるあのサゲが省略されているのだ。
なんで???
ちょっと不思議な寝床である。
でもまあ、動く志ん朝であることに変わりはない。
今日はなにを聴こうかな、
いや観ようかなと楽しみになるDVDだ。

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2008年5月17日 (土)

ナイトライツ

なくなったものは
ノーフォークに行けば見つかる。
カズオ・イシグロの著書
「わたしを離さないで」のなかに
そんなフレーズが出てくる。
なんでもこの場所は
英国で忘れさられたようなところで
それを英語でいうとロスト・コーナー。
それを主人公が聞いて
ロストしたものが集まる場所、と
思い違えるというのが話しだった。
駅の遺失物あずかり所、みたいなイメージだろう。
僕もそんな場所に行きたくなることが先日あった。
先日入手したジョージー・フェイムのCDが
忽然と姿を消したからだ。
車内で聴いたあと家の中に持って戻ってきたはずだが
翌日、車内を含めて捜索したが
どこにもない。
不思議なことってあるもんだ。
ずっと欲しかったCDだったのに……。
ずっと欲しかったとCDといえば
僕が高校生のときとても気に入っていた
エリオット・マーフィの「ナイトライツ」なる
アルバムが最近紙ジャケCDで出たので
それを購入して今よく聴いている。

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70年代はブルース・スプリングスティーンの
ライバルと目されたミュージシャンで
繊細でかつロック魂あふれるいい曲を作るから
僕は彼のファン。
歌詞はスプリングスティーンのように
やたら前向きだったり
あるいは妙に内省的だったりということはない。
強いて世界観の近い作品を探すと
「ボーン・トゥ・ラン」のなかの「ジャングルランド」かなあ。
ただし全般的にはマーフィのほうがよりリリカル。
たとえば
このアルバムに入っている「イサドラの踊り子」。
「雨が降っている、日曜日のサンフランシスコ
ポルノショーでも観に行こうかと考えている
なぜならそこは暗くて冷たくて孤独で
愛から最も離れた場所だから」
こんな泣ける歌をうたうのだ。
マーフィはなくさないようしなくては。
ノーフォークだろうがどこだろうが
ロストコーナーに行かないですむように努力します。
そう思わせる僕にとって
大切なミュージシャンだ。

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2008年5月16日 (金)

男たちよ

最近、夜レストランに入ると
8割がた女性客ということがある。
数かぞえたことはないけれど
印象としては男はほとんどいない。
そういうことってないですか?
先日、仕事関係のMさんとTさん
(どちらも女性ダ……)と
銀座の「ル・ヌガ」に行ったときもそう。
僕の好きなビストロなのだが
この店は初めてという2人が
2階に上がるなり
「このフロアは女性専用?」ときた。
見ればなるほどほとんどが女性客。
「でも銀座だけあって
女性客もキャリア志向のひとが多いってかんじ」と
このあたりは女性ならでは?の洞察力。
こういうとき
男はどこへ行っているのだろう?
そういう話題が出ることもある。
ある人は「秋葉原では?」と言ったが
どうでしょう?
スーツを着た男たちがフレンチ、というのは
彼女たちにも言わせても「かっこいい」そうだ。
男どうしでワインを注ぎ合っているとか、ね。
僕じしんが男なので客観的には見られないが
わかる気もする。
イタリア映画っぽいかな。
不思議なことにそんな男たちが似合いそうな
ビストロやトラットリアにかぎって
女に占拠されている気がする。
なので世の男たちよ
すべからくいいフレンチ、イタリアンに行くべし、だ。
味もさることながら
ポーションも気前がいいル・ヌガのカスレ
大きな胃袋の持ち主でないと平らげられない。
こういうところでも
世の女は男の助けを必要としているはずだから。

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ローヌのワインとかとバツグンの相性

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2008年5月15日 (木)

いたるところに安心を

中国四川省の地震は
ほんとうに悲惨だったが
このところ東京でも地震がありますね。
友人たちと食事をしているときも
そのことが話題になったりするので
みんな地震はかなり意識している。
でもそういえば
ミネラルウォーターとか乾パンとか缶詰とか
それにヘルメットにラジオに懐中電灯……
リュックに詰めておかなくてはならないのに
やっていない、と思い出した。
お金も千円札にしておいたほうがいいとか。
こんなことを知りつつ
つい避けてしまいがちになっている。
もうひとつ、心肺蘇生法もそうだ。
かつて心臓マッサージのやり方を習ったのだが
もう10年以上前。
肋骨から下に飛び出している剣状突起を
押してはいけない、というのはおぼえているけれど
リズムの作りかたとかはもう忘却の彼方……。
でもこのあいだAED(自動体外式除細動器)の
使い方を教わった。
これはおぼえるポイントがいたって明快。
恐れずに使え、である。

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ものものしい注意が遠ざける原因……?

駅や公共性の高い建物に必ずといっていいほど
設置されているAED。
ポンプ機能を失った状態を心室細動というらしいが
その対策として
心臓に電気ショックを与え
正常なリズムに戻すための医療機器である。
簡単といったのは
使うときに音声ガイダンスが流れる。
(とくにフィリップスのものはそのようだ)
それに従って使えばいいだけなのだ。
医療の世界ではたしか15分ルールというのがあって
倒れてその時間以内に適切な処置を行えば
健康に戻る率が飛躍的に高いという。
AEDの説明を聞いていると
自宅にも置いておくべきだと思った。
家で倒れるひとも多いのだから。
自治体が貸すとか安価で買えるとか
地震のリュックのように必要なものだと思う。
街中のいたるところにある
自動販売機に内蔵してもらうのもいいかも。
安心はいたるところにあってほしいものだ。

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2008年5月14日 (水)

ランチ1週間その109

先週のランチ報告です。
火曜日は青山のスパイラルカフェで
打ち合わせのときにベジタブルチーズバーガー。

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バンズが軽くてサクサクとした触感で独特。
噛みごたえがいい。
でも中身は昔あったピザトーストみたい。
かつての喫茶店料理が懐かしいひとに。
連休明けの水曜日は東銀座の「とんき」で
かつカレー丼(1100円)を仕事関係のFさんに
ごちそうになる。

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ここはデカいメンチカツで有名な店で
13時には売り切れてしまう。
かつのほうも肉は厚切り
香ばしさが漂うまでしっかりと揚げてある。
とんかつ屋のカレーらしく
ルーは牛肉を煮込んだもので
これだけ食べてもボリュウム感あり。
かなりの満腹感。
金曜日は両国のそば「ほそ川」に。
埼玉県にあったときから評判のそば屋で
折りに触れてメディアに取り上げられることの多い店。
せいろ(約950円)

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そして冷やし賀茂茄子そば(約1650円)。

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だしを吸っていい味わいになったぶ厚い加茂茄子と
みょうがとシソの千切り、しらがネギ、すった生姜などが
冷たいそばに載せて出てくる。
冷やしを謳うだけあって
熱くない、にとどまらず、きちっと冷やしてある。
それがいいかんじ。
味わいはせいろのそばつゆにもいえることだけれど
かえしが少なく
だしの味を利かせたところに特徴が。
これはこれですっとからだに入るけれど。

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2008年5月13日 (火)

ガヂガヂを避けるには

朝のラジオ体操がからだによくないの、
知ってましたか?
からだのウォームアップが済んでいないときに
いろんなところを伸ばしたり
跳んだりはねたりは筋肉にダメージがあるとか。
そういうのって
もっと前に教えてくれよ~って
言いたくなるたぐいのことだ。
フライングディスク(フリスビー)もそう。
子どものとき喜々として
公道上で投げて遊んでいたが
アスファルトだとこすれて縁がガヂガヂになるので
草上でやるものらしい。
たしかに当時これなんとかならないのかなあって
思ったものでした。
芝生でのプレイについては
今週の週刊朝日の連載で
フライングディスクをとりあげた際
大学時代にフライングディスク部
(某国立大学にあるらしい)に入っていた
仕事仲間のFさんが教えてくれた。

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今回とりあげたのは
フライングディスクの中でも
犬と遊ぶもの。
犬の年齢(つまり噛む力や走る体力)に応じて
硬度や飛んでいく速度が異なるタイプが数種類ある。
遊び方は
ディスタンスといって
遠くまで投げたものをキャッチさせたり
フリースタイルといってジャグラーのように
上に投げたりほおったりするのをキャッチさせたり。
大会も各地で行われている。
見ていると犬の運動量はハンパじゃない。
人間もじつに楽しそうにやってます。
ユーチューブに画像がいろいろ上がっているので
ディスクドッグで検索してみてください。
このドッグディスク(競技とアイテム名は前後が逆になる)
縁がガヂガヂになるのは避けられない。

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2008年5月12日 (月)

大事な書店

いわゆる街の本屋さんがどんどん姿を消している。
そういう新聞記事を時々読んだが
実際、僕が住んでいる東京の私鉄沿線の駅では
本屋が一軒もない。
すぐ近くに国立大学があるのだが
それは売り上げと無関係のようで
去年の暮れに一軒が店じまい。
以来、雑誌の一部はコンビニで
書籍となるとほかの街に行かなくてはならなくなった。
なくなった本屋には越してきたときふらりと入って
「ザ・グレート・ギャツビー」をふと買ったら
とてもおもしろく読めた。
偶然の出合い。
こんなところが
本屋が生活の中にあることのよさと
知らせてもらえたのに。
そういえば数寄屋橋の交差点ちかくにあった
旭屋書店も店じまいしたとか。
僕はこの店の文化史的な品揃えが好きで
銀座に行くと寄っていたので
これもとても寂しい。
コンビニには店員が手書きで
「これオススメです!」なんて書いた
いわゆるPOPも立たないし
店と客のコミュニケーションは希薄。
店に行く楽しさというのはない。
それが味気ない。
で、もうひとつ職業柄ちょっと困るのが
自動車雑誌が買えないこと。
コンビニではいま自動車雑誌がほとんど
売っていないのだ。
以前は大きなコーナーを占拠していたものだが。
書店っていろんな意味で大事だと
このところ強く感じている。
書店が近くにあるひとは
幸運だと思ったほうがいいかもしれません。

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2008年5月11日 (日)

さすがとらや

僕が仕事関係のひとへの手みやげにするものに
銀座木村屋のあんぱんがある。
パンに酸味があって
ややほろっとしたかんじの
あんとよく合っている。
いつ食べてもうまいと思う。
あんぱんといえば
僕がいちど食べてみたい!と思っているのが
アンデルセンのあんぱん。
それも広島本店でしか売っていないものが食べたい。
なぜかというと
とらやのあんを使っていると聞くからだ。
いかにもうまそうでしょう?
で、とらやだけれど
モノ書きとしていつも混乱するのは表記。
企業は平仮名の「とらや」。
店名のときだけ「虎屋なんとか店」となる。
フクザツ。
なんで?
そのとらやの虎屋菓寮御殿場店を
今週のカーセンサーエッジで取材した。

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御殿場ICの近くにあって
国道からひょいと入れる立地のよさ。
でもさすがとらや
ここはシャトレーゼでも藍屋でもないと
敷地内に乗り入れたとたんわかるのは
敷石の高級さ。
輪留めですら高級感がある。
コンクリートではなくちゃんと石なのだ。
ま、それはともかく。
御殿場店はメニューには独自のものがあって
地元のお茶を使った煎茶あんみつ

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1280円です

夏には富士山の伏流水を使ったかき氷。
こんなふうにおいしい。
インテリアデザインも凝っていて
大きな窓から外の景色を
縁側に座る感覚で楽しめるようにと
長いベンチ式のシートになっていたり。
微妙になごむ感覚を採り入れている。

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これも虎屋菓寮御殿場店ならでは。
こういうのも地域に合わせた
ローカリゼーションなのだろう。
ファミレスにはないワザである。
比較してはいけないか。
そんなわけで虎屋、いや、とらや、僕は好きです。

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2008年5月10日 (土)

世のロック好きに

友人のMさん夫妻が
2月29日に生まれた娘さんを連れて
連休中にわが家に遊びにきてくれた。
そろそろ笑うかな、どうかな、というステージだが
ひとの子ながらすごくかわいい。
で、ビートルズのリボルバーをなにげなくかけていたら
どうもビートに反応している気配がある。
自宅ではチルアウト系を聞かされているらしい。
そのときは静かだそうだ。
それでビーチボーイズにしたらやはり静かになった。
コーラスに聴き惚れていのだろうか?
なぜビーチボーイズをかけたかというと
「ペットサウンズ」を読み終えたばかりだったからだ。
村上春樹さんが訳した本で
ブライアン・ウィルスンが
ロック史上最高傑作のひとつ、と評価される
このアルバムを作った時の状況を追った
ドキュメンタリーだ。
僕が持っているLPはオリジナルのモノラルで
それはブライアン・ウィルスンが
片耳しか聞こえないため、というのは知っていたが
原因が2歳のときに実父に殴られたため、というのは
今回初めて知った。
僕にはブライアン・ウィルスンがらみで
最高に好きな小説がもうひとつある。
ルイス・シャイナーが書いた「グリンプス」という
「もしもこうだったら」という仮定のもとに
ロックミュージシャンたちが幻の音源を完成させるという
オムニバス小説である。
ジミ・ヘンドリクスを死なせずに
録音中だった「ニューレイズ・オブ・ザ・ライジングサン」を
完成させたら、とか。
ブライアン・ウィルスンは「スマイル」。
ペットサウンズに頭を抱えたキャピタルが
お蔵入りさせた幻のアルバムだ。
ここに出てくるブライアン・ウィルソンは
ものすごく繊細で
子供のように壊れそうな心の持ち主として描かれている。
すぐに折れそうな気持ちの彼をはげまし
ペットサウンズの上を行くアルバムを完成させようというのが
ストーリー。
まだツアーを始める前だし
「スマイル」の蔵出し音源が出回る前だったし
ブライアン・ウィルスンって
幻のような存在だったから
いかにもなブライアン・ウィルスン像を作りあげてくれた
この小説はすごくおもしろかった。
世のロック好きにはオススメです。

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2008年5月 9日 (金)

大田区だけの話し?

ふと食べたくなるものがおでん。
僕は練りものが好きで
あの茶色くてらてらと輝くさまや
あるいはちくわぶやはんぺんの
やわらかく白い肌……。
加えて、こんにゃく、昆布、大根、じゃがいも、たまごが
プカプカと浮いているのを見るのがいい。
そこでこのところ2連発でおでん屋に。
1軒は西麻布の「びのむ」。
ワインと炭焼きで知られる「ル・ビノム」の新業態。
「おでんとわいん」って平仮名で書いてある。

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おでんはいいですよね、とオーナーも言っていたので
作る側にも魅力があるのだろうか。
一軒家改装型で
コースでいろいろと出てくる。
前半は突き出しのように
贅沢な素材を和洋折衷で仕上げたもの。
僕はシャンパーニュを飲んだが
お店はピノノワールをすすめているようだ。
もちろん日本酒は合う。
店全体は照明が落としてあっておとなっぽい雰囲気。
1階はカウンター
2階は個室が2つ。
大人数でも利用できるフレキシブルさがある。
食事だが、あんまり前半に力を入れてしまうと
せっかくのおでんを前にして息切れするので注意。
それから青山の「こなから」に。

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ここでは前回の失敗(笑)を教訓に
おでんに集中。
こちらのおでんは「まっとう」なタイプ。
目の前で選べる。
出版社編集部のYさんがおごってくれたのだが
仕事の話しもしなくてはならない
おでんも食べなくてはならない
そんな忙しいかんじも楽しい。
そういえばおでんといえば
小学校の頃
区民プールの前におでん屋の屋台が出ていた。
プールで冷えた身体には
熱いおでんがことのほかおいしかった。
そういう話しをしたが通じなかった。
それって僕が育った大田区だけの話し?
大田区が僕をおでん好きにした、と思う。

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2008年5月 8日 (木)

恐竜とナベワリ

僕が子どもの頃
テレビを観ていて本当に怖いと思ったのは
アメリカの恐竜映画だった。
そのときはまだ画面の中の世界も
真実だと思っていたので
映画は「ロストワールド」かなにかだったと思うのだが
こんなでかくて凶暴なは虫類が
地球の上にいるかと思ってふるえあがった。
世の中で同じような体験をしたひとが
どれだけいるかしらないけれど
(いない?)
恐竜にはいまだに心を震わせるものがある。
今週の「カーセンサーエッジ」で取材した
神奈川県立地球の星博物館では
恐竜の骨格標本がずらりと並べられていて壮観。

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これをみていて
ふと冒頭に書いたことを思い出したのだった。
もうひとつ、この博物館が面白いのは
伊豆と富士山の地学的および植物館的展示。
学芸員のひとに教えてもらったのだが
伊豆半島は生物の多様性がとても豊かなところで
理由は南北に長いからだそう。
山脈は通常、生物の移動の障害になってしまうが
尾根が南北に連なっているところでは
寒くなれば生物は南へ移動するのが容易で
暑くなれば今度は北。
それで生き残る種類が多い。
それが伊豆半島なのだそうだ。
世界各地をみても
同じように南北に山脈があるところでは
同じような花が咲いていたりするらしい。

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これはナベワリという花で
アジアと北米の一部に分布している。
山脈の方向が同じところなのだそう。
もちろん模型だけれど
部分的に枯れていたりして
たいへん上手に作ってある。
こぼれ話的だが模型づくりは女性のほうが上手なのだそうだ。
それはさておき
箱根のふもとにあるこの博物館で
箱根の地理を勉強させてもらいました。
人生って日々勉強だなあと思う。


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2008年5月 7日 (水)

ランチ1週間その108

先週のランチ報告です。
日曜日は白金「カンテサンス」で。
定番、オリーブオイルとゲランドの塩で食べる
やぎのブラマンジェ。

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あとは初めて食べるものばかり。
肉は奥出雲牛のシンタマというももの付け根の部位。

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よく動くところなので
肉はしまっていて、でも硬くなく
サシがほとんど入っていない。
僕は牛の脂身が好きではないので
赤みのうまさを堪能させてくれるこれに感動した。
聞けばこういう牛や豚は
地元で消費されて東京で買うのは
けっこう難しいのだとか。
魚は築地で高く売れるが
肉は価格が全国ほぼ均一なので
それならわざわざ東京に運ぶことはない、と
生産者は考えるのだそうだ。
これからは地方に行くたびに肉売り場をのぞかねば!
月曜日は青山「ブノワ」で。
アラン・デュカスが若いシェフを応援するという
「フードフランス」なるプログラムの一環で
今回は京都のフレンチ、奥村直樹氏のレシピによるもの。
前菜は鯛のクリュ(ようは刺身ですネ)を載せたサラダで
そのあと赤座海老のジャガイモ包み。

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カレー風味のソースとスムールが添えられていて
これは海老カレーのアレンジなのか?とも思う。
そのあとスズキのパイ包み焼きが
うすい豆のピューレ、ブルーテソース、それに赤ワインソースと
3つのソースの上に載せられて出された。
京都にある店が東京で提供するだけに
基本はバンケット風の料理にならざるを得ないのだろうか。
今回もシンプルな調理の素材とソースと付け合わせが
皿の上で合体するという手法。
そのせいだろうか、少しものたりなさが残ったのだった。
火曜日は旗の台「でら打ち」で梅とめかぶのうどん。

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冷たいうどんに切り刻んだめかぶが載っていて
紀州梅の肉をくずして混ぜて食べる。
このぐちゅぐちゅでぬるぬるなものを食べると
夏だなあという気になってくるのである。
残りの日は自宅で食べました。


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2008年5月 6日 (火)

3本より6本

商売道具って言葉があるけれど
僕の場合はボールペン。
それにロディアのノート。
取材のときはこの2点セット。
なのでボールペンにはけっこうこだわる。
ずっと好きで使っているのは
スイスのカランダッシュのものだ。
なにがいいって書き味。
すいすいと気持ちよく先が滑っていく。
そのカランダッシュを
今週の週刊朝日の連載で取り上げた。

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これは「エクリドール・タイプ55」という高級タイプで
ボディは防錆のためロジウムコーティングされたシルバー製。
「55」という名前は表面の模様がそう読めるからで
デザインのアイディアソースになっているのは
フォード・マスタングなのだとか。
それも1967年型。
後輪の前にエアインテーク型のクロームの装飾があるが
それを参考にしたのだそうだ。
なんでマスタングかはよくわからないが
どっかでフラワームーブメントへのオマージュのようなものが
あるらしい。
なんでかはこれもよくわからない。
それはともかく
カランダッシュの書き味のよさはインク芯に起因する。
通常のボールペンが3本のインク溝をもつところ
倍の6本にしているからだとか。
それに絵の具メーカーでもあるので
インクにもこだわりがあるという。
書けばそれも納得する。
僕の憧れはカーボンファイバー軸のものだけれど
価格は8万円。
もったいなくて取材で使えない。
買ったらどうしていいか悩みそう。

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2008年5月 5日 (月)

ハタに感動

江戸時代はじつはゆるい鎖国だった、というのを
このあいだ新聞で読んだが
たしかに日本各地いろんなところが
多かれ少なかれ外に向かって開かれ
貿易などにいそしんでいた様子。
いっぽうで公的な貿易港いえば長崎。
開港が1570年で
いらい外国文化が入って
いまも根付いているものが少なくないわけで。
そのうちのひとつが凧。
このあいだ長崎に行ったとき
長崎凧なる独特の凧を見ることが叶った。
嬉しや~。
長崎ではタコではなくハタと読むのだが
中国から伝来するとともに
オランダ商館のインドネシア人などが熱心で
相乗効果で長崎で広まったそうだ。
理由のひとつに
相手の糸を狙う切り合いのおもしろさがうけた、と
ものの本にはある。
今回は凧揚げを体験することは出来なかったが
(次回はぜひやってみたい!)
凧を作っているところは見られた。
なにがいいって
形がシンプルで
そこに描かれた模様のおもしろさ。
なんとも大胆な幾何学模様が多く
見飽きない。
色は赤、白、青が多いが
これは一説によるとオランダ国旗の色だからだとか。
さすが貿易港。
で、季節に合わせた図柄もあって
たとえばこの時期なら鯉。
今日にふさわしい元気あふれた滝のぼりの意匠だ。

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凧作りの小川さんが指さしてくれています

一般的なものなら3000円弱と買いやすいのもいい。
こんな美しいものが長崎にあって
まだまだ知らないひとも多いのだから
日本だって旅してまわる価値がある。
いまさらながらそう思いました。

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2008年5月 4日 (日)

パワーを与えてくれるひと

パリやロンドン、ニューヨークなど
いわゆる国際都市とよばれるところでは
外国の優秀なひとに仕事を与えている。
建築だって国籍にかかわらず誰が手がけようが
いいものがその都市に残れば
それが財産になる、という考え方だ。
日本でもここで働く外国人のなかで
このひとがいてよかったなと思うひとが
何人もいるけれど
そのうちひとりが
ホセ・バラオナ・ビニェス。
バルセロナ近郊出身のカタラン人で
シェフである。
ホセとは食の雑誌のやっているときからの
つきあいで一緒に食事にいったり。
ある店に一緒に行って
しばらくしてホセ抜きで
同じ店に行ったら
そこのシェフが出てきて
「このあいだ連れてきてくださった
スペインの方
有名なシェフなんですよね。
知らなかったのか、と知り合いに
思いっきり呆れられました」と
言われたこともある。
ホセはこの道ではよく知られているのだ。
そのホセが「タパス」なる新刊を送ってきてくれた。

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伝統的な小皿料理をベースに
ホセの美学でアレンジした料理の数々を
レシピとともに紹介した本だ。
そのなかのいくつかは僕も食べたことがあるし
ホセがプロデュースして赤坂ビズタワーにオープンした
「ビキニ」で出しているものもある。
ビキニとはスペインのサンドイッチ。

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いまタパスはスペインで再注目されていて
有名な「エルブリ」のシェフ、フェラン・アドリアの
重要なパートナーである弟も
昨年だかバルセロナに
オーソドックスなタパスの店を開いて話題になっていた。
ホセの本は美しい写真でどのページにも
目が釘付けになる。
日本で暮らし
新しい料理をいろいろ紹介してくれる
ホセのようなひとが街にパワーを与えてくれている。
東京はいろんな要素から出来ているのだと
あらためて感じさせてくれるのも
この本の魅力だと思う。

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2008年5月 3日 (土)

王様のパレード

職業と資質の関係は男女関係みたいなものか。
うまく行けばたいへん幸福だが
そうでないと他人まで不幸に巻き込んだり。
このあいだ、あるバスの運転手は世襲制という話しを聞いた。
つまり父親から権利が譲られるというのだ。
で、その話しをしてくれたひとは
本当かどうかわからないけれどと前置きしたうえで
「その息子が運転に適性がなかったら怖いよ~」と
笑っていたが
ほんとだったらそのとおり。
バスではないが食の世界で
職業と資質がぴったり、と思えるひとが
僕のまわりにひとりいる。
来栖けいさんだ。
もちろん食への造詣とか興味は人一倍あるのだが
他者が真似しようと思っても出来ないのが食欲旺盛ぶり。
一緒に食べたときは
寿司種の多い寿司屋で全種類食べて
寿司屋のおやじに「最初に戻りますか?」と訊かれ
「はい」と言いかけて
一緒にいたひとに「もういいのでは」と止められていた(^.^)。
フレンチを一緒に食べたときは
みんなで「食べたねえ」と腹をさすっていたら
「これからラーメン食べない?」と言うのだった。
後でひとりで行ったと思う。
その来栖さんが新刊を送ってくれた。

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ベストセラー「美食の王様」の最新版だ。
彼が食べ歩いた店のなかから
これぞ、と思う料理をランキングしている。
なので同じ店が何度も出てくるが
その趣向が逆におもしろい。
ラーメン、とんかつ、寿司からフレンチ。
「王様」が飽くなき食欲で追求した
おいしいもののオンパレード。
食卓において楽しく読んでます。

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2008年5月 2日 (金)

引き出し多すぎる

つきあいはじめて25年。
自動車写真家として活躍する小川義文さんだ。
先頃、「写真家の引き出し」という
写真論を出版し、それを送ってくれた。

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「写真は現実の正確なコピーであるが、
同じものを撮っても、
撮る人が違っていれば
同じ写真になることはありえない」なんて
含蓄あるカッコいいフレーズがある。
僕とは姓が同じなので
お互い下の名前で呼び合っているのだけれど
わりと間違われやすく
オガワさんは写真、上手なんですねえ、なんて言われることも。
ヨシフミさんもそんなようなことを言われた経験があるとか。
かつて一緒にイタリアに行った時はもっとひどくて
フロントで同じ部屋の鍵を渡された。
オガワは2人いるんだよ、と言ったら
フロントの女の子は混乱。
イタリアにだってフェラーリさん、何人もいるだろう。
おっとこんな名前を引き合いに出しては失礼ですかネ。
2人のオガワはこんなふうに
世界中で混乱を生んできたのだ。
でもあちらのオガワさんは
上手な文章までモノにしてしまったのだから
こちらのオガワは立つ瀬がない(笑)。
いい本なのでそれも許さざるをえないけれど。
この写真家は引き出し多すぎ、である。
いい本なのでみなさんも読んでみてください。

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2008年5月 1日 (木)

それにしてもなぜ

いまは「昭和」がブームらしい。
40代とかがジーンとするのはまだ分かるが
20代にもけっこうウケているというのは
いったいどういうことだろう?
今週のカーセンサーエッジで取材した青梅の街は
昭和のイメージで観光客にアピールしている。
街中のいたるところに
昔の映画看板が飾られているので
まず「ここはなに?」と思う。

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それに加えて施設が2つ。
ひとつは昭和レトロ博物館といって
昭和の商品をいろいろ展示している。

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来館者には「象が踏んでも壊れない」が謳い文句だった
サンスター・アーム筆入れと
クイズダービーのゲームがウケるらしい。
僕も小学生のときこの筆箱をなんとか
壊そうと友達とがんばったなあと思い出した。
ホント壊れないのだ。
でも僕が行ったとき、20代とおぼしき女のコが
嬉しそうに見ていた。
これはやっぱり昭和がブームということか?
もうひとつは昭和幻燈館といって
昭和の風景のジオラマが飾ってある。

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これがすぐれているのは
リアルさを追求するのではなく
ユーモアで包んでいるところ。
しかも上の情景の細部を見ると
こんなにも作りこんである。

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マンガ的というか小説的というか
細部をリアルに仕上げることにとらわれず
作家の視点が生きている。
じっと見ているといろいろな発見がある。
上手。
商店街と博物館の仕掛け人のひとに話しを聞いたが
さらなる希望としては
ここで昭和の雰囲気に浸ったひとが
帰りになにか買って帰れるとか
商店街全体の態勢づくりだと言う。
たしかに、このところバイクもクルマもなにもかも
レトロっぽいものがいから
商店で扱うものには事欠かないのでは、と思う。
そんな街はいまのところないはずだけれど
あればウケそう。
それにしても、なぜいまここまで「昭和」?

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