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2006年1月31日 (火)

焼き鳥とパスタ

風邪、ほぼ治りました。
ご心配おかけしました。
昼はニューオータニの伊勢廣で
焼き鳥丼
夜は西麻布のグットドールクラッティーニで、と
ふだんの食生活に復帰、といいたいところだけれど
焼き鳥丼はふだんの「5串」ではなく「4串」に
イタリアンのほうもワインはほとんどなし
メインも少なめに、というかんじで
食欲がなくなると
人生はいかにつまらないか、としみじみ思った次第。
下は倉谷シェフによるパスタ。
中部イタリア太いショートパスタで
現地ではトマトソースなどとからめるそうだが
倉谷シェフは表面に筋を入れ
黒ごまのドレッシングでイワシとともに和えてある。
そのパスタの名前が出てこない……。
今度思いだしたら書きます。
胃の次は脳か……。
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2006年1月30日 (月)

本が重い

風邪でダウン。
一日中ベッドで読書
でも本当は読書をしていてはいけないのだ
血が頭にいっちゃうので
風邪の治りが遅くなる、とわかっていても
ついつい……。
しかしベッドで本を読んでいると
日本の本ってどうしてこう重いのかと思う。
アメリカのハードカバーの軽い紙とか買えないのかな。
出版社で働いている頃は
よく著者とそういう話をしたものだが。
日本では新潮社のクレストブックスが精一杯ってところか。
ハードカバーでも軽いと
旅行に気軽に持っていけるのだ。
いまさら本は財産だとか
読書は書斎で、などと言っている
人は少ないだろうに。
単行本、なんとか軽くならないかなあと
熱を出しながらベッドで思っていた。

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2006年1月29日 (日)

ハイブリッドで思ったこと

ニュースを見ていたら
ハイブリッドカーは
視覚障害者にとって
路上の脅威となりうる、という取材をしていた。
静かすぎて近づいてくる音が
聞こえない、というのだ。
僕は1997年に最初のハイブリッドカーが発表された時
その発表会の会場で
開発担当者に
同じ質問をしたことがある。
静かでけっこうだが
視覚障害者への対策はなにかとるのですか、と。
その時のレスは
「はあ?」というものだった。
それから9年
今回の報道をうけて各社
「なにか対策をとる必要がある」というような
答えだったそうだ。
本当にハイブリッドカーで事故の可能性が上がっているのか
そのへんはわからないが
これもホテルの入り口に
車椅子用スロープを作るのと同様
社会の許容度の問題で
それが大きい社会のほうが住みやすいのは間違いない。

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2006年1月28日 (土)

昭和元禄NOW

「カーセンサーエッジ」で
音楽プロデューサーのサミー前田氏に取材。
テーマは同氏が監修と編集を手がけた
グループサウンズのコンピレーション
「昭和元禄トーキョーガレージ」である。
これは日本のレコード会社7社の合同企画で
65年から71年にかけて各社に所属した
アーティストの音源をコンパイルしたものだ。
たとえば、ユニバーサル
(当時はフィリップスとポリドール)だと
タイガースとかPYGとか、かまやつひろしとか
遠藤賢司、さらに
ブルースクリエイションも収録されている。
で、選曲もユニークで
タイガースなら「サティスファクション」のライブとか
「怒りの鐘を鳴らせ」
「ジンジン・バンバン」と
ロック的な曲が意識的に選ばれている。
サミー前田氏によると
シングルのB面やアルバムに収録されているのは
ロックっぽかったりパンクぽかったりして
とてもおもしろいので
そこに注目したそうだ。
いまは外国でもこの頃のGSサウンズのカバーをする
バンドまで現れたり
映画「キルビル」の音楽など
欧米で
ベンチャーズと歌謡曲を両親に
ビートルズやローリングストーンズを聴いて育った
ハイブリッドともいえる
当時の日本のロックを
再評価する動きがあるという。
で、今、僕が車内で愛聴しているのは
サミー前田氏が
当時の曲を今のミュージシャンに演奏させた
「昭和元禄NOW!」。
騒音寺の「教訓1」とか
なかなかおもしろい。
アーティストによっては曲に負けているが
それも聴きものだったりして。
写真はSクラスの車内で撮影。

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Sクラスの良質なハイファイで聴く
60年代ジャパニーズ・レアグルーブ、
なかなかオツなものである。

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2006年1月27日 (金)

オムライスとハヤシライス

銀座のチーズ専門店で
「なかなかいいですよ!
うちで扱っているチーズも
置いてもらっています」と聞いた
神田のビストロ「ボンヌ・マール」で食事をした。
JR西口のすぐそばで
神田らしく箸で食べる洋食系フレンチである。
ワインはリストに出ていないものでも
聞けばいろいろ出てくる。
1本3000円~で
今回はコト・デュ・ローヌを1本と
あとはグラスで。
メニューには
オムライスとか

omrice





ハヤシライスとか

hayasi





ハンバーグもあって
どうしても眼がいってしまうので
そこまでは軽く組み立てて
最後にひと皿ずつ食べてしまった。
聞けばシェフは
満天星にいたこともあるそうで
ふだん使いにこういう店はいいな。
でも最後は
洋梨をメインで作ったカルバドスが出てきた。
くいっと飲むと
口の中がすっきりしてうまい。
以前、カルバドスで知られるノルマンディに行ったとき
ダブルマグナムのようなボトルで頼んで
「サリュー」「サリュー」と言いながら
くいくい飲むのを知り
日本のように大事に大事に
ブランディのように飲む酒ではなく
雑酒のように楽しめるのか、と知った。
そんな楽しみも味わわせてくれる店である。
僕のように東京の城南に住んでいる人間には
銀座から上は「遠い」という意識があるが
神田は本当は近いし
おいしいものがいろいろあるので
少し足を伸ばしてみよう!
という気にさせられた。
ところで結局チーズまでたどり着けなかった。
次回の楽しみということで……。

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2006年1月26日 (木)

税金よりうなぎ

僕が保険でお世話になっているS氏。
いまはファイナンスのこととか
いろいろ教えてくれる。
先日は銀座「ひょうたん屋」でうなぎを
つつきながら、
節税対策の講義を聞いていた。
でもライブドアの事件などあって
世間には
税金をきちんと払わないのはよくない、という
雰囲気が醸し出されているような気がする。
あたり前のことですが。
そういえば以前イタリア在住の
知人から聞いたところによると
彼の地では
税務署の権限が絶大で
査察に入るときはマシンガンをもってくるそうだ。
証拠隠滅のおそれとか
抵抗とかあると
撃っていいらしい。
殺人の次に罪が重いのが脱税だとか。
ところでS氏は自動車がたいへん好きなので
すぐ話しが脱線して
話題がそっちに移ってしまう。
すると僕は、ああ、自動車が欲しいなあと
金を貯めるどころか
使うことのほうに興味がいってしまう。
うなぎだって
「特上」のほうが、
量もあるし身も太っているしうまいしなあ、と
税金よりうなぎのほうに興味がいく自分がいるのだ。

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2006年1月25日 (水)

スペイン続行中

先日スペインから買ってきた
このメンブリーヨに凝っている。

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粘度の高いカリンのジャムで
スペインでは薄くスライスして
(通常は棒状で売っている)
チーズと合わせて朝、食べる。
甘さ抑えめ、酸味がほんのりあって美味なのだ。
このメーカーのものがうまい、と
スペインの人は言っていた。
みるとナチュラルとある。
長野県はカリンの産地なので
これも作ってはいかがだろう、と
玉村豊男さんにでも提案してみるか。
そんなことをしていたら
帰国早々スペイン料理。
なにしろマドリッドにいるとき
友人から電話がかかってきて
東京でスペイン料理を食べようよ、というのであったから。
で、麻布十番に出かけていった。
ずいぶん久しぶりに行ったレストランだが
僕のことを名前までおぼえているのは
さすがである。
これはさすが個人店の気合いである。
だからいつも予約でいっぱいになるのだろう。
このときはマンサニーヤ種のシェリーで通した。
シェリーはワインと同じように
デリケートに扱えばほんとうにおいしい、と
やはりスペインの人たちは言う。
なるほど、食中酒としていけるいける。

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2006年1月24日 (火)

タイのいい香り

タイの高級リゾート
Rayava DeeのCOOが来日
その説明会に呼ばれて参加した。
これはそのとき貰ったもの。

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そのあと、銀座のある店で
一時的にこれが入った紙袋を
預かったもらったところ
後になってそこの店員さんに
「この中に入っているものは
何ですか?
すごくいい香りがするんですけれど」と
聞かれた。
で、このラヤバディ。
クラビという国立公園に隣接して開発されたところで
プーケットからほど近いところに
位置している。

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最大のセリングポイントのひとつは
なにもない、というところで
プーケットにはクラブありバーありで
一種都会的な雰囲気が売り物だとしたら
ビーチが眼の前にあるこちらは
自然の中にいることを楽しむところで
ただし、欲しいものはなんでも用意する、そうである。
もうひとつの特徴は
隠れ家的なリゾートという点にあり、
海外のセレブがお忍びで行くのが
流行っているという。
そういう人は、
1泊3000ドルのビラを借り
「万が一」のために両隣も借り上げるそうで
1泊9000ドルを使うそうだ。
ははあ、というかんじですが。
タイに今の季節行ったらいいだろうなあと
しばし感じ入った。
で、冒頭の中身だけれど
レッドライスソープ、が入っていた。
こういうものは
しかるべきところで使ってこそ
より香りに酔えるのであろう。
わが家では……。

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2006年1月23日 (月)

Whole Lotta Trouble

トラブルをかいくぐって帰国した。
まず出発地のマドリッドで
パリ行きのエールフランス便が欠航。
以前バルセロナからフランクフルトに
行こうとしたとき
ルフトハンザ以外すべて欠航となって
泊まらざるをえなかった悪夢が一瞬
頭をよぎったが
ほかの便への振り替えで事なきをえた。
しかし
パリから成田行きの便で
僕の座席が確保できていないという。
JALのハンドリングで
エアフラとの共同運航便だったのだが
エアフラが自分たちがJALから買い取った以上の
席をオーバーブッキングで売ってしまったのが
原因らしい。
エアフラのカウンターでもめ
次にエアフラの係と一緒に出向いた
JALのカウンターで
「それはエールフランスの問題でしょ」と
冷たくあしらわれ
今度はエアフラが怒り
でもまあ飛行機には乗れました。
しかし今度は成田が積雪の影響で
ランディングしてから1時間半待機。
機内では携帯とかパソコンが解禁となり
(ゆっくりタクシイングしている機内で
堂々と、というのは珍しい体験だ)
なんだかそのうちキャビンアテンダントと
乗客とのあいだに一種の親近感というか
一緒に困っている仲間意識のようなものすら
漂いだした。
まあそのあと無事、駐機できて
ターミナルに入れた。
しかし今度は荷物がこない。
最後まで待っていたが
「これで最後です」と言われた時の心細さ。
結局荷物は後の便で到着。
自宅に届いたのは深夜だった。
そんなにすごい積雪でもないだろうに
日本の飛行場は雪に弱いヨ。
雪の多い国からだれかコンサルタントに
来てもらっていればいいのでは?と
憎まれ口のひとつも聞きたくなった。
たまたまiPodで
ロリー・ギャラハーの
Whole Lotta Troubleという曲を聴いていたが
まさにそのとおりになった。
でもあれですなあ
飛行機から見下ろす日本ってきれいだなあと
つくづく思った。
僕は「通路派」なのだが
今回は窓側に座らされてしまった。
でもおかげで景色が堪能できた。
下の画像は行きのものだが
集落、街、田園、山、川……
日本の景色は飽きない。
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2006年1月22日 (日)

5757

そういえば
レアル・マドリッドの
競技場の中にある
クラブハウスっていうのかな
「57」という超エクスクルーシブな
会員制レストランに行った。

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しかもワインメーカー
「トレス」のご招待だったので
ワインもいいのを大盤振る舞い!
でも僕はサッカーに興味がないので
感激がいまひとつで
申し訳ないです。

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一緒の席に座った
上海からきたワインコラムニストの
中国人女性
(英語がめちゃくちゃ上手で
ワインの知識も豊富であった)に
「57って中国語でウーチンって
発音すると
I am eatingだからちょうど合ってるわ」なんてことを
教わっていました。
もうひとつ
my wifeって意味もあるそうで、となると
5757だと
I am eating my wifeか、と言うと
もうひとり、北京から来た
女性誌の編集をしている女のコと
イスから転げ落ちそうなほど爆笑された。
中国人にウケるというのは
なかなか出来ませんよ。
そういえば
チャンツィイの正しい発音は
日本人は
チャンチーってかんじで言うけれど
本場ふうにいうなら
もうひとつ「イー」を重ねて
チャンチーイーと言うと通じるんだそうな。
日本で定着している表記は
そのまま素直に読めば
正しかったということになる。

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2006年1月21日 (土)

エルブイの新プロジェクト

まだマドリッドにいます。
なんだか、スミマセン、というかんじだが。
市内にある
エルブイがコンサルティングをしている
ファストフード店にいった。

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まだ一般の人が入れない
テスト期間だが
商品は揃っていて、キッチンもフル回転で
我われのために料理を作ってくれた。
「Fast Good」
(Calle de Juan Brave )というのが店名で
店内は明るく、若者向け。
マドリッドではファストフードを利用するのは
若い人が多いそうだ。

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店のコンセプトは、いいファストフード、つまり
価格は多少高いがそのぶん
いい素材ときちんとした調理による
ファストフードを食べさせる、というものだそうだ。
Good Hamburgerと名付けられたハンバーガーは
150グラムのパティで、5.50ユーロ、
約800円。

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パティは3センチほどの厚みがあり
火の通し方はかなりレア。
ルッコラがしいてある。
バンズはスペイン人が好きな
表面が薄くパリッとしたもので
日本人にはルッコラの味とともに
やや違和感があるかもしれない。
でも味はけっして悪くない。
このときは広東風チキンのローストも
食べさせてもらった。
かなりの量があり
付け合わせは白ごまのかかった
焼きそばである。
こちらはやはり約800円。

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ワインが赤白とともに
たくさん置いてあるのも特徴だ。
悪くないものが多いようだ。
(と、同行したワインに詳しい
某料理専門出版社のKさんの弁)

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それともうひとつ
おもしろかったのは
テイクアウトメニュー。
玉子料理
パスタ
サンドイッチ
サラダと
充実しているが
パスタなどは自宅で調理するタイプ。
その量はひとり分、という。
別にグラナチーズや、ソースが
売っているが
どれもひとり分の量。

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中にはこのようにご丁寧に
バジルの葉っぱまで小さな袋で
別売されている。
「これからはスペインでも
このようなガストロノミー(美食)と
ファストフードが合わさったような
新しい形態が増えてくるでしょう」とは
マネージャーの言である。
経営はデザインホテルをスペインで
多く手がけるNHホテルグループ。
同グループの社長と
エルブイのシェフ、フェラン・アドリアは友人で
雑談中にこのアイディアが生まれたそうだ。
旅行者でも入りやすいところがいいね。

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そういえば通りを挟んだ向かい側に
スペインで最も人気のパティシエ
パコ・トレブランカの店を準備中だった。
食べもの好きにとって
話題の店が2軒
たいした移動もなく体験できることになる。
Fast Goodのオープンは2月初旬、
トレブランカのほうは不明というのが
申し訳ないですが。

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2006年1月20日 (金)

マドリッド通信その3

まだマドリッドにいて
マドリッド・フュージョンの取材を
続けている。
スペインでは新聞でもテレビでも
初日のフェラン・アドリアの
23のマニフェスト
(食材で値段を変えてはいけない、とか)のことを
とりあげている。
かなり話題のイベントになっているのだ。
19日はニューヨークの「SUMILE」
(スマイルじゃないよ、スミレだよ)のシェフ
ジョッシュ・デチリスが
日本の食材のもつ可能性について
プレゼンテーションを行った。
あまえび、生のわさび、海苔、ひじき……
いろいろ出てきた。
このお店、知るひとぞ知る
(といってももう開店してから2年以上になるが)
ドリカムの店である。
そのあと、デチリスに話しかけられて
いろいろしゃべっていると
「いいものがあるよ」と
自分の鞄から大きな包丁を取り出した。
なにをするのかと思っていると
もうひとつ布を大事そうにほどくと
中からは大きなトリュフの塊が!
前日のオークションで買ったものだという。

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オークションの時は
こんな大きな塊だったがそれをみんなで切り分けた。
でも彼のトリュフは小学生のげんこつぐらいあった。
素晴らしくいい香りで
会場のひとの目が釘付けになっていた。
それをスライスして食べさせてくれた。
むしろガラス瓶にいれて持ち帰って
しばらく香りを楽しみたいようなものだった。
彼は研究熱心で
ほかのシェフの発表を真剣に聞いていた。

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とくに「興味ある」と言ったのは
やはりアメリカのワイリー・デュフレスの発表。
なんでも凝固材で固めたり
粉にしてしまうひとで
配られたこの袋。
白い粉が入っているがその正体は
ピーナッツバターである。
古くからある料理を新しいスタイルで調理するというのが
彼のやりかたなのだ。

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この日はさらに
カスティリア・イ・レオンという
イベリコ豚で知られる州が
昼食のとき、ジャーナリスト向けに子豚の丸焼きを
サービスしてくれた。

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特産品である。
ちょっとグロだが
味は上品な鶏というか
鶏より臭みのないやわらかな白い肉で
それをぱりぱりの薄い皮が包んでいる。
この州の伝統的なやりかたは
肉を皿で切り分けるというものだ。
ナイフは使わなくてもやわらかいから
充分に切れる。
みんな殺到である。
そしてもうひとつおもしろかったのが
チョコレートをいじらせたら今はこの人、という
フランス人、フレデリック・ボウのプレゼンテーション。
彼の新刊が出ていたので現地で買い求めたが
3キロぐらいある。
重い。
で、彼が用意してくれたのは
チョコレートと料理の融合。
カニ肉をほぐしたものをチョコレート(甘い)と
あわせたカクテルだ。
メキシコはチョコレート料理が有名でしょ、と
彼は言うが
たしか彼の地のものは甘くないのでは……。
まあ、それはともかく
そして上にアルファルファを載せている。

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スプーンで底まですくって食べると……
変わった味である。
シェフの人たちは
新しいものの追求に熱心だ。

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2006年1月19日 (木)

エルブイかエルブジか

まだマドリッドにいる。
毎年この時期に開かれる
スペインの先鋭的なシェフの発表会の場である
マドリッドフュージョンの取材なのだ。
主役は「elBulli」のシェフ、
フェラン・アドリアだ。
ここは日本では「エルブジ」と
読まれることが多いが
知りあいのスペイン人は
カタラン(バルセロナとかがある地方)なので
「エルブイ」のほうが実際の発音に近いと
聞いていたが
みなさんエルブジ、と言っている。
彼じしんもそう言っているように聞こえる。
そのプレゼンテーションはおもしろく、
以下のように
わざわざ凝ったビデオを制作し
「エルブジ」に来た客が
いかに幸福な表情になっていくかを
まず会場の人たちに見せる。

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そのあとえんえん
あのダミ声でエルブジの哲学を
語るのである。
その夜のディナーは
まずカクテルパーティから始まったが
そこではエルブジの「名作」とよばれる
アペタイザーの数かずが並んだ。

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これは液体窒素
これを使って素材を瞬間冷凍し
口に入れると突然
まるで綿菓子のようになくなってしまうとか
奇想天外な料理が生まれる。
下はピスタチオを使ったものだが
中のストラクチャーはかなり軽い
口のなかで崩れるようになくなる。

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下はエルブジ流ジンフィズ
香りづけにグラスにいれるライムを
逆転の発想で容器にしてしまった。
その中に瞬間冷凍させた
タンカレイのジンフィズが詰めてある。

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そのほかにたくさん並び
エルブジ・ファンは
「あれは2000年の作品だ」とか
ひとつひとつを思い出して喜んでいた。
それだけでもエルブジはひと味もふた味も違う
レストランだ。
会場にはシェフがたくさん集まり
シドニーの有名シェフ、和久田哲也さんと
バスク地方の3ツ星シェフ
エレナ・アルサックとで
「魚の切り方ってどうすればいいの?」
「寿司屋だとね、繊維の方向をこういうふうに
とらえているんだよね」なんて
話しをしていたりする。
とまあ、楽しかったのだが
終わったのは
「スペイン人にとっても遅すぎる!」と
同席した人が苦笑していた
午前2時。
日本では朝9時でした。

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2006年1月18日 (水)

マドリッド通信その2

スペインでは
ご招待ランチがあったり
レセプションパーティがあったりで
一日中モノを食べている。
この日のランチは
「サラカイン」というマドリッド中心部にある
かつての3つ星(いまは1つ……落ちちゃったんですね)。
ペスケーラというワインメーカーが
主催したものだ。

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ペスケーラは
アレハンドロ・フェルナンデスという創始者が
ほかのビジネスで貯蓄をしたのち
「そんなところで赤ワインにいいぶどうなんて
育たないよ」と言われた土地で
自分の家で家族用に作っていたワインの
味が忘れられず、
必死に仕事をして
みごと栽培に成功(品種はマンサニーヤ)
いまやスーパースパニッシュと呼ばれるブランドにまで
高めたという「生きた伝説」とも
ワイン界では言われている。
ちょっとモンダビに似ているなあ。

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このときのメインはうずらで、ひよこ豆が添えてある。
しかしうずらってピノノワールとかは合っても
フルボディのこのペスケーラはどうよ……という
かんじもなきにしもあらずであった。

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ちなみにこのときは
現在の「新」スペイン料理が誕生するきっかけを
作ったバスク出身のシェフ
フアン・マリ・アルサックと
ナパバレーで「フレンチロンドリー」という
フレンチインスパイアードのレストランを開き
世界的に名声の高い
トーマス・ケラーも参加して
隣り同士で食事をしていた。
アルサックは「英語が得意でない」と
あまり話したがらない人だが
ケラーはフランス語が出来るのだろうか、
それは確認し忘れた。
夜のレセプションがあったあと
日本時間で午前7時
(すぐ日本時間で確認する)
モダンピンチョスの店で一杯。
こんな温野菜のサラダを食べた。

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店内は空いていて
少し寂しかった。
表にでると
通りに渡した
「新年おめでとう」の文字幕を
業者がはずしていた。
浮かれていてはいけない、ということなのか。
きっとそうだろう(笑)。

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2006年1月17日 (火)

マドリッド通信

いまマドリッドでこれを書いている。
泊まっているのは
ホテル プエルタアメリカ。
最近スペイン国内でデザインホテルを
いろいろ手がけている
シルケングループの経営だ。

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僕は同グループのホテルとしては
ビルバオのグッゲンハイム美術館の真ん前にある
ところに泊まったことがある。
で、このマドリッドの空港からほど近いところにある
プエルタアメリカの特徴はというと
日本の雑誌でもとりあげられているが
4階から12階まで9つのフロア全部
違うデザイナーが手がけていることだ。
エレベーターホールから廊下、そして客室
すべて担当したデザイナーが手がけているので
エレベーターを降りたところから
演出がはじまっているひともいたりする。
デザイナーは以下のとおりとなる。
12F Jean Nouvel
11F Javier Mariscal
10F Arata Isozaki 磯崎新
9F Gluckman Mayner
8F Kathryn Findlay
7F Ron Arad
6F Marc Newson
5F Victorio & Lucchino
4F Eva Castro & Halgen Kehnt
プラス
Restaurant Christian Liaigre
Bar Marc Newson
で、僕が泊まっているのは11階。

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バルセロナ五輪のマスコットなどを手がけている
カタルーニャのデザイナーだ。

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ここは10階。

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上は9階。

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そして8階。
というぐあいだ。
これは今回一緒に来ている面々が
(ホテルのはからいか)
違う階に振り分けられたのでこうして
観ることが出来たというわけだ。
夜、イギリス人のカップルが
レセプションに来て
「部屋を見せてほしいんですが」と
頼んで断られていた。
で、おもしろいのは
どの部屋の宿泊客も
自分の部屋はなんだか使いにくい、と
思っていることだ。
ちなみに僕の部屋はソファが大きすぎて
スーツケースを広げる
スペースが限られてしまうのが問題だ。
ひとによってはシャツをしまう引き出しがない、とか
バスタブが檜っぽいのはおもしろいが
ちゃんと洗っているのか心配、とか
デスクがきちんとない、とか
照明が暗すぎて何も出来ない、とか
いろいろ悩みがあるようだ。
でもみんな、他人の部屋がよく見えるのが
おもしろい。
僕のおすすめは8階の
キャスリン・フィンドレイの真っ白い部屋である。
で、下がレストラン。

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冷たいがカッコはいい空間だ。
食事が日本時間の午前7時になったので(苦笑)
ペヨータ(ハモン・イベリコ)を食べただけだが
切り方がおおざっぱで
血合いの部分もそのまま。

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同行した
スペイン大使館食品部のひとは
あきれていました。
ユーロに切り替わったとき
タンス預金が吐き出されて不動産投資にまわって以来
バブルが続いているスペイン、
箱は出来てもサービスが追いつかないのが
悩みのようで
どこかの国とよく似ている

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2006年1月16日 (月)

最高のつまみ

いきなり脱力系の話題だけれど
ビール飲むときのつまみ、
何が好きかって
僕は食べないことも多いが
食べるとしたら
絶対的にパパドゥムである。

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これは西麻布の「けんぼっけ」のもの。
パパドゥムは
インド料理で出てくる
レンズ豆を挽いた粉で
つくった薄い「せんべい」で
ぱりぱりとした食感もよい。
丸いのが出てくるので
スプーンとかで割って食べる。
店によってはスパイスをまぶすところもあるし
油を垂らすのと
なにもつけないプレインなものと
選べる店もある。
あるいは数種類のチャツネとともに
供されることもあり
飽きない食べ物である。
そしてこれともうひとつ、と言われたら
中国料理の
えびせんべいだろう。
あれもうまいなあ。
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2006年1月15日 (日)

Sクラスで思い出した

Money Japanのために
書いている自動車連載で
今回はメルセデスベンツS500Lに乗った。

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昨年秋にモデルチェンジした新型は
1396.5万円である。
国際フォーラムでの発表会場で見たときは
フェンダーのふくらみとかが
ちょっとわざとらしくて
なんだかなーと思ったが
今回、3日乗っていて
けっこう気に入ってしまった。
最近のメルセデスベンツは
特徴が薄くなったと批判されるように
ひとことでこんなクルマ、というのが
言いにくい。
ライバルのBMWだと
スポーティなセダンとか
わかりやすいコンセプトがあるのだが。
でも、Sクラスに乗っていて
そうそうメルセデスをひとことで表現するなら
この言葉がしかない、と
思い出した。
出来のいい自動車、である。
1980年代までのメルセデスは
自動車ジャーナリズムに携わっている僕たちでさえ
すごい機械、という畏敬の念すら
おぼえさせるようなところがあった。
ライカに車輪をつけて走らせるような……。
よくわからないたとえですみません。
それと夜間の照明もヨイのだ。
ダッシュボードからドアにかけて
ぐるりとオレンジ色の照明が帯のように
ほんのり室内を明るくする。
高級車はやっぱり夜乗って気持ちがよくなければ!と
こういうことも再認識した。

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2006年1月14日 (土)

もうひとつのモーターショー

もうひとつのモーターショーといわれる
「オートサロン」というイベントがある。
今週末、幕張で開催されている。
これは市販のクルマに手をいれることが
好きな人のためのエクスポで
ホイールを換えるプチ改造から
エンジンを載せかえたり
ドアのかたちまで変えてしまう
本格的な改造まで
さまざまなニーズをもつひとに対応する
業者が集まっている。
近年は国産各社も大きな展示ブースで
少しイジったクルマを出店するまでになっている。

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で、ここのもうひとつのウリが
このようなオンナのコである。

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こちらはスズキ自動車の女性
(こういうモデルはコンパニオンと呼ばれたりも)

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上はスバル。

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このひとは、アドバン。

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こちらはボディ改造屋さんのひとつ。

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で、この方たちはファルケン。
と、だんだんエロくなるように
並べてみました(笑)。
でも、本当のことを言うと
出展されたクルマは600台と多かったものの
想像力と創造力を感じさせるものは少なく
ちょっと前のマツダRX-7を
パワフルに改造したものとか
提供される「価値」は旧態依然としているという
かんじがなきにしもあらず。
六本木ヒルズIT長者向け改造車、なんていう
車があってもよかったと思うが
売る側に改造車のマーケットを拡大していこうという
積極的な攻めの姿勢がすこし足りないのでは、
なんて思ったりした。
で、最後に会場で最も印象に残った1台を。

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「Carry On」と名付けられたこの車
車高を変えて車にダンスを踊らせるような
ポンピングの新提案?と思ったら
災害救助が目的だという。
荷室の部分がぐぐっと上がって
高いところに取り残されたひとを救出する。
製作した静岡工科自動車大学校の男性に指摘されると
なるほど荷室の側面のペイントは
神戸の震災の時の救助光景がモチーフになっている。
「静岡に住む僕たちは
大地震がいつ来るか不安ですから」ということであった。
明るい災害救助、というかんじで
これはよかった。

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2006年1月13日 (金)

ブリックで喜ぶ

チュニジア料理で知られる
新大久保のハンニバルが
原宿に支店を出したので
友人らと新年会をかねて行ってきた。
雰囲気は
新大久保の店とは別の経営?というぐらい
こぎれいで
ある意味こざっぱりしすぎで
ちょっとつまらないともいえるけれど
もとはイタリアンとかがあったそうで
なるほどとうなずける。
料理は新大久保店と同じだが
店員さんはみな日本人で
この点でも「濃さ」は薄まっている。

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これはマトンのクスクスで
肉が申し訳程度にしか入っていない。
ちょっと上品すぎない?と
店のひとをつかまえて言いたくなるような
気分にならないでもないが
でもいい線いっているように思う。
この店の名物料理は
ブリックといって
チュニジ(いや、フランスかな)風
春巻きなのだが
ブリックとは粗挽き小麦粉でつくる
北アフリカのいわゆるクレープである。
そんなことをテーブルで少しだけ
話していたら
「フレンチのシェフの方ですか?」と
店のひとに訊かれた。
ブリックという言葉を知っている客は
ひとり残らず料理人だったそうだ。
ということは
僕はただひとりの例外だが
料理人といわれたのは初めてで
なんとなくうれしい気分になるから
不思議なものだ。
これとは少し違うが
僕は
手先が器用
楽器をたしなんでいる
料理が上手、でしょ、と言われることが多い。
どれもあたっていません。
でも
不器用そう
音痴
料理なんてしたことなさそう、と言われることに
較べればずっとマシ、である。
言うほうはそんなこと百も承知で
僕を嬉しがらせようと
お世辞を言ってくれているんだけれどね。
知ってます。

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2006年1月12日 (木)

知られざる京都

昨日に引き続いて
もうひとつ京都ばなし。
今回は
知られざる京都、である。
この画像の建物
たいていの人は知っているだろう。

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そう京都タワーである。
駅前の。
では、この形はなにを模したものかは?
タクシーの運転手さんに
教えてもらったのだが
これ、和ろうそくだそうだ。
京都はお寺の町だし
それにお茶屋で
こういうろうそくだけで見せる
芸もあるし。
なるほどー。
そういわれてみると
一番下には燭台
胴のくびれもそれっぽいし
てっぺんには炎が……。
しかしまあ
それを知ったから
この建物を好きになれたかというと
それは別の話しである。
駅上のグランビアとともに
最も醜い建物である。
そう思いませんか?

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2006年1月11日 (水)

えびすさん

取材で京都へ。
寒いだろうなーと
覚悟して行ったのだが
意外や意外
とても暖かく気持ち的には
3月初旬というかんじだった。
途中、八坂から木屋町の下の方に
行かなくてはならず
タクシーに乗ったら
「あ、今日はえびすさんだ!」と
運転手が困ったような声を上げた。
東大路通からどんぐり橋を渡って
(木屋町のほうへ)、というのが
車での近道なのだが
通行止めである。
大和大路の
恵比須神社で「千日えびす」が
8日から12日まで開かれており
とくに僕がいった10日は
「本えびす」といって
最も混む日であった。
しかしせっかくの機会である。
用事を済ませて
また八坂に戻るのは徒歩でいくことにし、
途中でえびすさんに立ち寄った。
そして、人混みをかきわけて
札でお賽銭をあげて
お参りしてきた。
なにしろここは
「商売繁盛、笹もってこい」の
あのえびすさんである。
笹も、と思ったが
飾ろうにも家に神棚がないし
そもそも仕事の途中で
そんなもの買って帰るのもナアと
思い直した。
後刻
えびすさんに行って
今年も商売繁盛をお願いしてきたと
後で知人たちに報告したところ
「もっとみんなにいいこと祈ってこい
平和とか健康とか」と
言われマシタ……。
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2006年1月10日 (火)

バルセロナからマゼラティ

知人のM氏が正月休みに
マドリーとバルセロナに行ってきて
(うらやましい!)
おみやげにこんな
ブックマークを買ってきてくれた!

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わざわざバルセロナを回って
探してくれたものだそうで
軸はとても薄くて
よい出来である。
ありがたやー。
で、当然このクルマなんだろう!という
興味が湧いたわけだが
断定できないが
マゼラティが1935年に
レースで走らせた
V8RIかなあ、とも思う。
フロントのところはゼッケンになっているが
おそらくグリルの代わりだろうし
フェラーリノレーシングカーには
目立ったグリルがない。
そしてドライバーを覆うような
背の高いリアのカウル
(当時はこれが空気力学的に正しいと
考えられたデザインだったのだ)などを
併せて考えると
そのあたりかなあと結論づけた次第だ。
だとしたら
レースでわずか1年しか走っていない
マシンだから
めちゃくちゃマニアックな選択だ。
こういうところが
欧米のクルマ文化の奥深さ?

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2006年1月 9日 (月)

SDカードのおもしろさ

1月14日発売の
「カーセンサーエッジ」で
デンマーク
バング&オルフセンが
まもなく発売する
BEOSOUND3(ベオサウンド3)という
新しい時代の「ラジカセ」について
取材した。
(厳密にいうと立ち会ったのだけれど)

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黒いのはハンドルで
手触りのいい合成樹脂のこれを握って
ブンブン振り回しても大丈夫だ。
この機種の画期的なところは
デザインがクリーンでかつ斬新
SDカードというメディアに注目
フルレンジスピーカー一つなのにいい音
持ち運び自由、といった点にある。
ボリュウムをうんと絞っていっても
音のバランスが崩れることがない。
この小さな音でもいい音というのは
なかなか大変なことなので
さすがオーディオメーカーとしても
定評のあるB&Oだけのことはある。
で、このベオサウンド3、
コンピュータを使って
SDカードに音楽のデータを移し
それを持ち寄れば
各人が好きな音楽をかけられるところが
iPodと決定的に違う点で
個人で音楽を聴くことに対して
みんなで音楽を聴くという
楽しみに再び光りをあてているのがいいと思う。
ただ、バング&オルフセンは
カッコいいけれど
価格もいい。
最初から富裕層狙いという
マーケティング戦略である。
1980年代からずっとこのポリシーを崩さず
ここまで来たのは
製品力ゆえだろう。
そういえば同じ北欧でこちらはスウェーデンの
ボルボも80年代初頭から
「北西戦略」という
高めの価格設定でブランド力を上げていくという
マーケティング戦略を採用して
効果を上げた。
(とくに我が国において)
人間にとって「ブランド」とは
まか不思議なものである

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2006年1月 8日 (日)

贋作罪と罰

先日、野田秀樹ひきいるノダマップの
「贋作・罪と罰」をシアターコクーンで観た。
中央に小さな舞台を作って
観客がそれを挟んで観るという
変わった装置になっていた。
小説の主人公、ラスコーリニコフは
松たか子扮する幕末の倒幕派の志士に
置き換えられている。
これは
ドストエフスキーが原作を発表した1866年が
慶應2年
(坂本龍馬の斡旋で薩長同盟が結成された年)
にあたるところから
日本の歴史の大転換期に舞台を移した演出だ。
翌年が大政奉還、さらにその翌年が明治元年である。
冒頭の老婆殺しのところまで
原作に忠実。
その後は、倒幕運動に巻き込まれている青春が
テーマのようになり
途中、スヴィドリガイロフ
(宇梶剛士)の自殺のシーンなど
多少、原作からの引用もあるが
最後は恋愛ドラマっぽくエモーショナルに
盛り上がって終わる。
スヴィドリガイロフが
「アメリカに行ったと言っておいてください」と言って
拳銃自殺する原作の場面ほど
劇的な盛り上がりはないのと同様、
主人公がソーニャに向かって
「人殺しと娼婦は新しきエルサレムには
入れないのだ!」と叫ぶ
原作のひとつのクライマックスも
この舞台にはなかった。
ま、それはそれでいいのだが。
いずれにしても
松たか子はホント熱演である。
彼女はいいなあと、それは思った次第。
松たか子が出る
初夏の新感線の「メタルマクベス」にも
期待がもてる。
こちらはシェイクスピアを
クドカンが演出だ。


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2006年1月 7日 (土)

河原淳さんに黙祷

先日、新聞の訃報で
イラストレーターの河原淳さんが
亡くなったという
記事が出ていた。
1月3日のことである。
昨年12月の終わりにはやはり朝日で
癌で闘病生活を続けている河原さんが
ユーモアをまじえた俳句で
病気を明るく笑いとばそうと
句集を自費出版したという報道があったばかりで
わずか1週間以内の出来事である。
僕は小学生のとき
河原さんの「アイデアレター」という
作品集を読んで
手紙にイラストをつけたり
しゃれたデザインをしたりと
こんな楽しい仕事をしている人が
この世にいるのか、
いいなあ、と
いたく感心したことがある。
自分もこんな仕事ができたらいいなあと
思ったものだ。
それが中学になると
プッシュピンスタジオの
シーモア・クワストとか
ミルトン・グレイザーのイラストには
社会的なメッセージがこめられているし
第一ニューヨークが活動の舞台というのが
カッコイイなあ、とか
そんなふうに価値観も変わっていくのだが
(それをいったら、そもそも今
イラストレーターになっていないということ自体
大きな路線変更であるが)
でも河原さんの素敵な作品は
今もはっきりとおぼえている。
今回の訃報を聞いて
「アイデアレター」とおなじ年に発表された
(と記憶している)
「イマジン」中の
Oh My Loveが
頭の中でよみがえった。
なんだかとても相性がよく思える。
ご冥福をお祈りします。

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2006年1月 6日 (金)

オウゴンオニクワガタ

NHKを観ていたら
昆虫写真で知られる
栗林慧さんの特番をやっていた。
マレーシアに
黄金色をした
オウゴンオニクワガタという
クワガタの撮影をしにいくというものだった。
オウゴンオニクワガタ
ナンノコッチャというかんじだが
漢字で書くとするとおそらく
黄金鬼鍬形(虫)
このほうがコワイよ。
ほかに
アカエリトリバネアゲハという
翔を展開したとき幅が15センチになる
きれいな蝶も紹介されていた。
それを観ていて
同じ時間に眼を輝かせて同じ番組を観ているであろう
昆虫好きが何人が頭に浮かんだ。
栗林さんは
昨年の夏、取材させてもらったことがあり
そのとき訪ねた
長崎県平戸が冒頭に登場して
なつかしかった。
市内からクルマで1時間ほど行ったところにある
この町は
栗林さんのアトリエがあるだけあって
虫で町おこしをしていて
道の駅には巨大なカブトムシが
ディスプレイされていた。
まるで東京タワーにとまった
モスラの体であった。
それを観ていて思ったのは
今日知り合いの車好きと偶然した
男はゴツゴツしていて堅いものが好き
だから昆虫とか自動車が好きという会話だった。
なるほどねえ。
でもエビとかカニも
ゴツゴツ(というよりチクチク)していて
堅いけれど
あれを愛でているひとはそうはいないなあ。
ゴツゴツというのは金属的という意味だとしたら
その差も理解できる。
僕の手元にあるフィアット・アバルト595の
スケールモデルをいましげしげと眺めると
なるほどカブトムシの背中と近いものがある
ような気がしなくもない。


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2006年1月 5日 (木)

日本と中近東

まもなく出る1月発行の
Vacationで
One&Only Resortsという
アマンなどと並び称される
世界屈指のリゾートグループを率いる
クールマン氏という代表取締役に取材した。
といっても日本でだけど……。
おもしろかったのは
昨年オープンした
「リーティラ」という
インドネシアの島に作ったリゾートでは
日本と中近東の料理に力を入れているという話しだ。
クールマン代表取締役によると
世界中の富裕層
(それは地球の人口の0.5パーセントもいるそうだ)は
好みや行動様式の点で
別荘を建てる土地
プライベートジェットや自動車のブランド
子どもの寄宿学校など
似てくる部分があるそうだ。
その人たちがいま最も好む料理が
日本と中近東(これは少しおおざっぱすぎますね、
たしかレバノンとかって言っていたような)なのだそうだ。
1日付けの朝日新聞で
「カワイイ」が文化の面では
日本の主力輸出品?になっているという記事があったが
日本料理も
いまのうちにいろいろと付加価値をつけるとか
ほんとうの料理は日本に来ないと
味わえないとか
そんな宣伝をしたほうがいいのでは
なんて思ったりもする。
せっかくふくらんだ興味、
ほおっておくと、
しぼんじゃったりはしませんか?

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2006年1月 4日 (水)

はけと金物

「世の中は
澄むと濁るの違いにて
はけに毛があり
はげに毛がなし」という
狂歌があるが
神保町に刷毛ブラシ専門店というのがある。
ここで時々
買い物をする。
というか
差し迫った用がなくても
つい足が向いてしまうのである。
最近の買い物はこのふたつ。

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ひとつは中華鍋を洗う時に使う「ささら」で
もうひとつはシャツの襟の汚れを取る時に使うブラシ。
実はこれらを買うにも
何種類もの中から選ばなくてはならない。
その説明を聞くのが楽しいのだ。
まあ、あんまり商売っ気はない
いまの店主
(昔はたしかおじいさんだったので
いつのまにか代替わりしたのだな)と
「僕はこうやって使うことが多いから
これぐらいの柄がほしい」とか
「このぐらいの大きさの鍋なので
やや短めのささらでいい」とか
そんなやりとりをしながら
ブラシの毛の密度へのこだわりとか
そんなことを教えてもらうのである。
ふと気がつくと狭い店内に
いつのまにか
順番を待っている客が何人もいたりするから
同じように
この店を頼りにしている人がいるのだなあと
思うのだ。
それにしても
男は総じて「金物屋」が好きである。
僕は子どもの時から
お小遣いをもらうと
金物屋にいって
錠前とかねじ回しとか
はては金網まで買っていた。
いまも待ち合わせするなら
金物屋が最適だと思う。
ここならどんな待たされても
怒らないよ
(ちょっとおおげさ)
そういうことを話すと
「うんうん、同じ」と言うひとが
けっこういる。
しかも出張や旅行で
海外に行ったとき
気をつけて観察していると
世界各地に「金物屋」がある。
そしてけっこう体裁が似ている
ということは
世界中の男の趣味は
こういうところで
つながっているのかもしれない。

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2006年1月 3日 (火)

バカ姉弟

正月休みなもので
マンガばかり読んでいる。
いまわりとハマっているのが
「バカ姉弟」(笑)。
ヤングマガジン連載中の
安達哲の作品。
この作者はクルマ好きらしく
登場人物がけっこう趣味的な
ガイシャに乗っている。
それはさておき
マンガの主人公は
3歳の、その名も地主おねいとその弟
(名前、あったっけ?)
しかしタイトルに相違ありで
神がかっている姉弟をめぐって
いい話なんだかよく分からない話しが
毎回進行する。
この特異な風貌の姉弟

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(オルガンを弾いているのは姉の
地主おねい)を取り巻く人たちは
みなおおむね好人物である。
その点はNHKの
朝の連続テレビ小説と似ているともいえるが
妙に音楽の才能が豊かだったり
なにかにつけて大人顔負けのところが
話題になるのがこのマンガの特徴で
僕はこのふたりが
かなり食通であるという点が気に入っている。
とくに築地に行って高級なサバを
1本刺身にして食べる回とか
高級ホテルのレストランに2人で行って
ハンバーグステーキを食べる回とかがヨイ。
単行本で読み返すと
途中で微温的な展開になるが
最近は姉弟の口数がぐっと少なくなって
神がかり的なキャラになって
よりよくなった。
そんなマンガ、正月から
読んでる場合かよー。

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2006年1月 2日 (月)

NYのU氏

年末にニューヨーク在住の
U氏と会った。
某有名女性歌手のおじさんでもある。
銀座の木村屋で
あんぱんをパクつきながら
いろいろ話しをするという
正統的な?銀座での打ち合わせであった。
U氏は少し前から
自分のブランドで鞄を作っていらっしゃる。
最初はしっかりした帆布のトートで
これはブートバッグというか
自動車のトランク(ブートという)の中にいれておき
ゴルフに行くとき
セーターや靴を入れるのにもいいよ、と
U氏は言う。
そして最近の製品が
黒の頑丈なナイロン製トート。
マチがしっかりあり、底とハンドル部分は
手触りのいい革。
カメラバッグで有名なメーカーに
作らせている。
東京では一部のセレクトショップに
置かれているだけなので
「もったいないような気がする」と言うと
縫製に凝っちゃったんで
1カ月300個がいいところだからしようがないよ、と
U氏は欲のないことをおっしゃる。
「&'s(アンズ)」というのがブランド名なのだが

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もうひとつこの鞄のいいところは
肩掛けは最初からせず
手持ちを考えたデザインを採用している点で
それで見た目にもカッコよい。
PC収納用ポケットもあって
僕のレッツノートなど楽々はいる。
しかしU氏はこれにパワーブックという
あの重量級ノートを入れて
平気で持ち歩いているのだからすごい。
このパワーが
クリエーションを支えているノダ。

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2006年1月 1日 (日)

初夢インド編

あけましておめでとうございます。
僕はほんとうは
節目というものが
そんなに好きではない。
継続こそが大事で
ある時点で何かががらっと変わる、
なんてことはありえない?と思っている。
でも「夢」について語るのは楽しい。
それでいうと
今年はインド料理を開く自分、というのを
想像するのが目下のところ
わくわくする夢想である。
そのためには
インド料理の体系
日常的なコースの組み立て方のコンセプト
食べ歩き
シェフ捜し
東京での立地探し
資金繰り、というように
やらなくてはいけないことが
ずらずらと思い浮かぶ。
それらについても
自由に空想をめぐらせるのが
なんとも楽しい。
広告制作会社にいる
サッカー好き(=イギリスによく行く)な人と
知り合ったが
その人によると
スコットランドのグラスゴーは
「シティ・オブ・カリー」を標榜しているらしい。
チャールズ・レニー・マッキントッシュの出身地
というだけではないらしい。
もうひとつ
グラスゴーというと回転寿司の思い出もある。
最近の英国はガストロパブといって
凝った料理を出すこじゃれたパブ
(というよりレストランに近い)が
多くなっていてツーリストでも
おいしい思いが出来るのだが
それでもやがてさすがに
あっさりしたものが食べたくなって
回転寿司を探して
(ちゃんとありました、モダンな内装の店が)
入ったのだ。
そこで同行した
スコットランド人があきれるほど
自分でもびっくりするほど
寿司を食べた。
スコットランドの北海は魚の宝庫だし
バルセロナで有名なタラ料理などは
スコットランドから持っていくのだが
しかしその回転寿司は
チューブからわけのわからない
魚のすり身をしぼりだしている。
しかも作っている人
なんだか日本人っぽいんだけれど
「すみません」って話しかけても反応しようとしない。
絶対、わかっているよな
でもなぜ日本人でないフリをしているんだろう、などと
同行者と話し合いながら
それでも食べた食べた。
インド料理を知っていれば!
でもどこがあっさりしているんだか!
しかし訪ねていかなくては!
そんなインド料理をめぐる「初夢」を期待しつつ
今夜は寝ることにしよう。

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